地図を読む 古地図の愉しみ

“テレビ番組の影響もあり、古地図はブームでもあるそうです。古地図を片手に散歩したり、ガイドとともに散策するツアーイベントも頻繁におこなわれているようです。スマートフォンでも古地図が楽しめるアプリケーションが登場し、古い地図と現在の地図を重ね合わせることも可能で、人気になっているようです。当時の建物や暮らしを想像しながら古地図をみることは、まさに想像上のトリップといえます。旅行のためのガイドブックなども、まだ見ぬ土地に対する想像力をかき立てる魅力的な書物といえますが、古地図の場合もっと具体的です。たとえば江戸の切絵図などは屋敷の名前、店の名前までもが詳細に書き込んであることもありますから、まるでタイムスリップするように歴史を身近に感じることができるのもその楽しみといえるでしょう。

身近に感じるということは、いまそれを見る「わたし」との繋がりを確認することを意味しているのかもしれません。人々にとって、直接的に口伝えにきくことができるのは古くても3~4世代まえくらいの昔になります。また、最も古い家族にまつわる写真を見るということもだいたい同じくらいまでにしか遡れないといえます。生命体としての寿命のサイクルが理由ということもできますし、近代化によって、写真、映像、教育による識字率の普及、など記録やその媒体が一般化も影響しているといえます。”

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